研修講座3地域問題解決のためのソーシャルマネジメント

研修のねらい・目標

ソーシャルビジネスは社会的問題解決のための財源を国や慈善活動などの支援に頼らずに、自らが収益活動を行い、それで得られた財源でその事業体が目的とした問題解決に取り組むという新しいビジネスモデルです。このため、ソーシャルビジネスはソーシャル・エンタープライズのサブセット(小集団)とも呼ばれています。ほとんどのソーシャル・エンタープライズがチャリティなどの慈善活動や国などの補助金などを財源としているのに対して、ソーシャルビジネスはその事業体が目指す社会問題解決の財源を自らの活動で確保し、財源的に自立した状態で継続性を維持していく事業体です。事業体として収益目的の活動は行うが、投資者に対しての配当は行わないのが通常です。

このような市民を含めた官民相互のあらたな関係構築とそのマネジメントが、ますます重要性を増しています。本講座はこれを実践するソーシャルマネジメント(SM)とソーシャルマネジメントオフィサーの育成を行います。

半日(3h)コース

講義3h

講義名  

目標

地域の課題とその解決のためのソーシャルマネジメントについて理解することを目標とします

講義概要

①欧米の近隣政府・近隣自治区

補完性の原理

②英国の事業仕分けと日本の事業仕分け

英国のPrior  Option Testと公務員削減

公務員の民間企業への移籍

サーコとサービスマネジメント産業の誕生

③CSRとSRIの新たな潮流

営利企業の今日的課題

老舗企業の経営理念

④ソーシャルビジネスとは ~そのビジネスモデル

ソーシャルビジネス(SB)、コミュニティビジネス(CB)パブリックビジネス(PB)が地域経済の活性化の鍵を握る

ソーシャルビジネスとボランティアとの違い

ソーシャルビジネスとNPOとの違い

ソーシャルビジネスと営利企業との違い

ソーシャルビジネスの事例

⑤地方自体とソーシャルビジネスのマネジメント~地域のマネジメント

ソーシャルマネジメントの必要性

ソーシャルマネジャーの誕生

ソーシャルマネジャーに望まれる資質

1日(6h)コース

講義3h+WS3h

講義名  

目標

講義概要

上記①~⑤間での講義に加え、より詳細なソーシャルビジネスの事例分析を行います。海外および日本における広範なソーシャルビジネスの事例の紹介ならびに事業スキームの分析を行います。ここでは、わが国におけるソーシャルビジネスの現状と課題について補足の講義を行います。その後、以下の要領で、ワークショップを行います。

ワークショップ;5~6人のグループに分かれ、チームごとに与えられた課題(例;少子高齢化にともなう限界集落増加と買い物弱者発生ならびに公共交通政策のあり方など)を、ソーシャルビジネスや営利企業とのコラボにより、如何に課題解決していくかについて、ビジネスプランを作りながら検討していきます。

2日(12h)コース

 

講義名  

目標

講義概要

1日コースを終えた後、ワークショップに参加して気付いた点について、特に当該地域においてソーシャルビジネスが成功するビジネスモデルになるための問題点の抽出とその克服への課題に付いてディスカッションを行います。それぞれから提出された課題を全員で検討し、その後、前日行ったビジネスプランをもう一度チームごとに再検討します。

最終的なビジネスプランの提出と、それぞれが工夫した事業スキームなどを、再度全員で検討し最終のビジネスプランに仕上げて行きます。

実際に、自らが事業経営者の立場でビジネスプランを検討することで、今まで見えなかった法制度の不備、あるいは現行制度がビジネスに及ぼす障害、縦割り行政の弊害、事業経営の難しさ、リスクの概念、金融の常識などが理解できるようになります。

最後に、経営学の基礎的な補足講義

① 経営戦略論

② 財務諸表論

③ コミュニティ金融論

を行います。

講師プロフィール

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野口秀行

野口秀行事務所代表

ノースアジア大学経済学部特任教授

大学教授の傍ら経営コンサルタント(野口秀行事務所代表)として全国の「街づくり」に参加している。(社)民間活力開発機構専門委員「まちづくりITS研究会」座長、都市基盤整備公団・都市整備フォーラム企画委員の他、(財)広域関東圏産業活性化センター「街づくり組織に関する調査委員会」委員、経済産業省中心商店街再生研究会委員、高松市丸亀町タウンマネージメント委員会委員を歴任。都市・地域問題から産業・技術、景気動向や企業経営など広い分野にグローバルで深い知見を有している。